BMW MINIのオイル漏れの修理代は?
イギリスの国民車からドイツの小型モデルと立場を大きく変化させたMINI、正式にはBMW MINIと呼ぶのが正しいようです。
BMW製となってからのMINIは当然ながらBMWで作られたエンジンが搭載されています・・・といいたいところですが、実はそうではありません。
初代BMW MINIとなるR50型にはBMWとクライスラーの共同開発品で、製造はブラジルのトライテックというところで作られている、通称ペンタゴンエンジンというものが搭載されています。
このエンジンはいわゆる大衆車などに搭載する無難なエンジンで、随所にコストダウンが取られています。
特に目につくのが回転する部分の軸受け部、通常ではオイルメタルやベアリングなどが入れられているものですが、このエンジンではエンジン自体が回転するもの、例えばカムシャフトなどを支えているので、フリクションロスが高く、軸受け部の偏摩耗なども引き起こしてしまうのです。
それによってオイルシールなどによってエンジンオイルの漏れをとめることができなくなるため、オイル漏れを起こすことがかなり多いエンジンとなっているのです。
このエンジンが搭載されているR50型では、定番のヘッドカバーからのオイル漏れやカムシャフトシールからのオイル漏れなどが多く出ているようです。
ヘッドカバーからのエンジンオイル漏れは、ヘッドカバーパッキンの劣化によるものですが、一部ではヘッドカバーやシリンダーヘッドの端面の仕上げが悪いことからオイル漏れが出やすくなっていることもあります。
修理としてはパッキンの交換をするだけとなりますが、端面の仕上げが悪い場合は砥石などできれいに仕上げてから組み直す必要があります。
修理費用は30000円ぐらいとみておくといいでしょう。
一方、カムシャフトシールからのエンジンオイル漏れは、状態によって修理内容が変わってきます。
ただ単にオイルシールの劣化によってエンジンオイルが漏れている場合は、単純にカムシャフトシールの入れ替えで直すことができます。
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これなら30000円から50000円ぐらいで直すことができるでしょう。
しかし、ペンタゴンエンジンの構造からくる軸受け部の偏摩耗によるエンジンオイル漏れの場合は、シリンダーヘッドを交換しなければなりませんので、安くても20万円はかかってしまうでしょう。
ここまではトライテック社製エンジンならではトラブルです。
今度はBMWクオリティによるオイル漏れですが、こちらはパワーステアリング周りからのパワーステアリングオイルの漏れです。
場所的に一番多いのがパワーステアリングオイルのリザーブタンクから延びているホースの部分、ちょうどつなぎ目のあたりから漏れていることが多くなります。
これも劣化が最大の原因なのですが、ホースの取りまわしがもともと悪いせいか、つなぎ目の部分に振動などの負荷が集まってしまうようで、ホースが劣化したことによって亀裂が入りやすくなり、そこからパワーステアリングオイルが漏れてしまうようです。
修理はこの部分のホースを新しいものに交換して、エア抜きなどを行います。
費用として30000円ぐらいを見ておくといいでしょう。