マークXジオのオイル漏れの修理代は?
マークXジオといった名前がついていますが、セダンモデルのマークXとは全く関係のない車で、構造すら全く違います。
これはエンジンからして全く違い、マークXには2.5リッター以上のV型6気筒エンジンが搭載されていますが、マークXジオには、直列4気筒のあの2AZ-FE型エンジンが搭載されているのです。
他にも3.5リッターの2GR-FE型も搭載されているモデルがありますが、もっぱらオイル周りのトラブルを起こしているのは2.4リッターエンジンの2AZ-FE型エンジンを搭載しているモデルです。
2AZ-FE型エンジンは中国製のエンジンで、質の悪さが当初から騒がれていたエンジンです。
その一つはリコールにもなったエンジンオイルの異常消費ですが、それ以外にもエンジンオイル漏れのトラブルがたくさん出ています。
トヨタのエンジンの定番となっているヘッドカバーからのオイル漏れ、オイルパンからのオイル漏れ、チェーンカバーからのオイル漏れなどがあります。
これはすべて中国での組み立て工程の質の悪さや部品加工の悪さ、品質管理の悪さによって引き起こされているものです。
オイル漏れを直すよりも買い換えた方が結果的に得するかも!?
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一方、3.5リッターエンジンもエンジンオイル漏れトラブルが全くないわけではなく、非常に初歩的な設計ミスによって引き起こされているオイル漏れがあります。
それが可変バルブタイミング機構からのエンジンオイル漏れです。
といっても可変バルブタイミング機構自体の故障やそこからのエンジンオイル漏れではなく、それを制御するためにつけられている部分からエンジンオイル漏れを起こしてしまうようです。
トヨタでは可変バルブタイミング機構のことをVVTなどと呼んでいますが、このVVTは油圧でカムプーリーにつけられている構造を制御しています。
その制御部分に油圧を送るためには、オイルラインを作らなければならないのですが、すべてが金属製であれば全く問題なかったものの、コスト削減のためにゴム製のホースを一部使っているのです。
実はそのゴム製のホースに使われているゴム素材が、エンジンオイル内に汚れとして含まれている成分に弱く、普通に使っていてもホースが攻撃を受けてしまい、更にエンジンの振動や熱によってホースに亀裂が入ってしまいエンジンオイルが漏れてしまうのです。
この部分からエンジンオイルが漏れてしまうということはVVTの制御部分に正常な油圧を伝えることができないということで、低回転でも高回転用の進角になってしまったり、逆に高回転まで回しているのに低回転用の進角になってしまったりといったことになってしまいます。
運転する側からすれば、エンジンの調子が悪いということになり、ディーラーに持ち込むわけですが、エンジンの一部がオイルまみれになっているので、一見してすぐにVVTホースからのオイル漏れと判断することができるわけです。
要するにトヨタが油圧ホースの素材を間違えたということです。
この事実は当の本人であるトヨタも承知のうえで、無償で対策品に交換してくれるようです。