イプサムのオイル漏れの修理代は?

中・大型ミニバン、あるいはステーションワゴンとして、今でも中古車市場では人気の高いトヨタのイプサムですが、このモデルにおいても特有のオイル漏れというものがあります。
1つはS型エンジン特有のもので、初代イプサムには3S-FE型エンジンが搭載されていました。

 

今から思えば、一昔も二昔も前の設計のエンジンですが、このエンジンではオイルポンプとカムシールに弱点を持ちます。
オイルポンプはエンジンオイルをエンジンに行き渡らせるためのポンプでクランクシャフトの回転を使って回っているものです。

 

この部分からオイル漏れは、オイルポンプ自体の故障ではなく、オイルポンプとエンジンブロックの間にあるパッキンの劣化によって起こるものです。
イプサム自体がすでに古い車となり、更に初代モデルともなると新しくても15年前の車です。

 

普通の考えてみてもゴム製のパッキンや樹脂などで作られたガスケットなどが劣化し、いろいろな障害をもたらしてもおかしくないのですが、3S型エンジンでは特にこの部分から漏れることが多いので、いわゆる持病といったところでしょう。
修理は、オイルポンプを取り外してからバリバリに硬くなったパッキンを取り去ります。

 

そして新しいパッキンを取り付けて、エンジンにつけるといった形で行います。
もちろんエンジンオイルも抜き去るのでエンジンオイル交換も行います。

 

オイル漏れを直すよりも買い換えた方が結果的に得するかも!?
⇒今すぐ愛車の査定額を知りたいならコチラ

 

費用としては、部品代としてはエンジンオイルも含めて5000円以下、しかし面倒な作業が付きまといますので時間もかかることから工賃含めて10000円から20000円といったところでしょうか。

 

それからもう1つ、カムシールからのオイル漏れです。
カムシールはカムシャフトが入っているシリンダーヘッドの側面についているもので、カムプーリーを付けるためにシリンダーヘッドから突き出した形になっています。

 

当然、その部分からシリンダーヘッド内にあるエンジンオイルが出てきてしまうわけですが、その回転部分にカムシールといういわゆるパッキンのようなものを付けて、エンジンオイルが漏れるのをとめているという仕組みになっています。
そのカムシールが経年劣化によって硬化し、機能を失うとそこからエンジンオイルがにじみ出てくるといったことになり、これも3Sエンジンではよくあることのようです。

 

カムシールはシリンダーヘッドにつけられているので、修理を行うのも比較的楽なものなのですが、イプサムはエンジン自体が後ろ側に向かって傾けた形で搭載されているので、少々作業が面倒になります。
その分若干時間がかかることになりますので、他の車のカムシャフトシールを交換するよりも工賃が高めで、工賃含めても30000円ぐらいは見込んでおいた方がいいと思います。

 

それから2代目モデルに搭載されている2AZ-FE型エンジンは、他のモデルでもよく出ている各結合部からのオイルにじみが多発していますので、このイプサムにおいても同じ部分からオイル漏れを起こすことになります。
特にイプサムに使われている2AZ-FE型エンジンは初期のころのものですので、若干作りが悪いこともあるため、現在の2AZ-FE型エンジン搭載モデルよりオイル漏れトラブルは多めです。

オイル漏れは修理より買い替えたほうが得するかも!?